企業動向

ゴールドウイン・東レ・出光興産、 リニューアブル原料用いたナイロン繊維の低炭素型サプライ ...

2026-06-06
ゴールドウイン、東レ、出光興産がリニューアブル原料を使ったナイロン繊維の低炭素型サプライチェーン構築を発表

専門家の視点

ゴールドウイン・東レ・出光興産の発表は、既存設備とマスバランス方式を活用したリニューアブル原料への部分置き換えにとどまり、CO2削減量や代替比率の具体的な数値が示されていません。「低炭素型サプライチェーン構築」と語られる一方、2026年の販売開始はまだ計画段階であり、時制の操作が見られます。マスバランス方式は実際の分子レベルの追跡を伴わないため、環境負荷低減の実効性は認証や透明性に依存しますが、第三者認証への言及はありません。また、フィンランドのNesteや三菱商事の関与が最後に付け加えられ、サプライチェーン全体の利害構造(バイオナフサ市場の拡大や商社の仲介利益)が省略されています。比較基準は「従来のナイロン6と同等の特性」という都合の良い点だけが強調され、既存技術と比べたコストやスケーラビリティの課題は語られていません。日本企業やGX人材は、マスバランス方式のような部分的な手段に依存せず、ライフサイクル全体の実質的な排出削減と透明性のある第三者検証を組み合わせる視点が不可欠です。

2026年6月4日、㈱ゴールドウイン、東レ㈱、出光興産㈱は、リニューアブル原料を用いて、ナイロン繊維の低炭素型サプライチェーンを構築したと発表した。サプライチェーンの構築にあたっては、マスバランス方式を適用し、従来は化石資源由来であった原料の一部をリニューアブル原料に置き換え、3社の既存設備を活用してナイロン繊維を製造した。これにより、ナイロン繊維サプライチェーンの低炭素化を目指す。なお、リニューアブル原料とは再生可能原料のことであり、自然循環の中で再生・補充が可能な資源を起源とする原料のことで、化石資源(石油・石炭・天然ガス)に依存しない点が特徴。バイオマス資源由来や二酸化炭素由来が該当する。 本プロジェクトで製造されるナイロン繊維は、ゴールドウインが展開するアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」の一部製品に採用され、2026年8月上旬から順次販売される予定。その後は、ゴールドウインが手掛ける他ブランドへの展開も検討していく。 今回のマスバランス方式を適用したナイロン繊維は、従来のナイロン6と同等の特性を有している。そのため、着用後に回収してリサイクルすることが可能である。 プロジェクトオーナーであるゴールドウイン、およびサプライチェーンの各工程を担う東レ・出光は、本連携を通じて低炭素化に貢献するとともに、今後も素材分野における環境負荷低減への取り組みを積極的に推進し低炭素社会の早期実現を目指す。 なお、今回のサプライチェーン構築では、フィンランドに拠点を置くエネルギー企業でバイオ燃料事業なども行うNeste Oyjがバイオナフサの供給を行い、三菱商事㈱が全体マネジメントを担っている。 詳しくは、→https://about.goldwin.co.jp/news/page-39863

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