「既存の建物にも省エネ化促して」改正案巡る審議で共産・畑野君枝氏が要望 - カナロコ
共産党の畑野君枝氏が建築物省エネ法改正案の審議で、既存建物への省エネ化促進を求める要望を行った
専門家の視点
改正建築物省エネ法の審議で、既存建物への省エネ化促進が要望されました。実体として、日本の建築ストックは新築より既存建物が圧倒的に多く、CO2排出削減には既存ストック対策が不可欠です。しかし現行制度は新築時の基準適合義務が中心で、既存建物への規制やインセンティブは限定的です。ここに実体と制度のズレがあります。物語は「新築から既存へ対象拡大が必要」という方向性を示しますが、具体的な実行手段や時間軸、財源、技術的ハードル(改修費用、入居者合意など)への言及は乏しい。つまり、物語は方向性だけで実体の障壁が翻訳されていません。期待としては、政治層が既存対策の必要性を認識したことは一歩ですが、議論が具体策に落ちないまま「要望」で終われば、市場や施工事業者に確かな期待は生まれません。隠れた前提は「省エネ改修は既存建物でも一律に進められる」という仮定です。実際には建物年代・構造・立地・所有者の経済力で可行性が大きく異なり、一律促進は非現実的です。この構造から、次に見るべきは審議が「誰が、いつ、どうやってやるのか」という実行レイヤーに踏み込むかどうかです。