水素業界団体、高市総理に政策提言 水素大動脈構想で「水素1%調達宣言」も - kankyo-business.jp
水素業界団体が高市総理に水素大動脈構想に基づく政策提言を行い、事業者による「水素1%調達宣言」も発表したことを報じている。
専門家の視点
水素業界団体の政策提言と「水素1%調達宣言」は、日本全体の水素需要の1%を特定事業者が率先して調達する仕組みです。ここで見えてくるのは「実体」と「物語」の間にある構造的なズレです。実体としての水素供給インフラは未整備で、グリーン水素のコストも競争力ある水準に達していません。一方で物語としては、2050年カーボンニュートラルや水素大動脈構想という壮大なビジョンが先行しています。この宣言は需要創出の第一歩として評価できますが、肝心の供給側の整備や価格低減の道筋が明確ではなく、物語先走りの構造です。制度導入は早いものの、実行レイヤーの具体性が欠けている点が課題です。隠れた前提として、「事業者が1%調達すれば市場が自立的に回る」という発想がありますが、実際には水素の安定供給とコスト競争力が同時に達成されなければ需要は拡大しません。次の観測点は、この宣言が実際の調達契約や設備投資にいつ具体化するかであり、今年度内の実証フェーズ進捗が鍵を握ります。