企業動向

キオクシア岩手、風力由来の電気利用 コスモHDが供給 - 日本経済新聞

日本経済新聞 2026-06-04
キオクシアの岩手事業所がコスモHDから風力由来の電気の供給を受け、再生可能エネルギー利用を拡大する。」

専門家の視点

キオクシア岩手事業所への風力由来電力供給は、半導体製造という巨大消費電力を抱える事業所が再エネ調達を進める実体の動きです。コスモHDが特定の風力発電所から直接供給する形は、再エネ証書購入ではなく実需給に近い構造であり、物理的な電力需給の現実を反映しています。しかし、ここでの物語は「環境負荷低減」というビジョンに集中しており、供給の安定性やコスト競争力といった事業継続性の説明が不足しています。風力発電の出力変動をどう調整するのか、キオクシアの工場側が需給バランスリスクを負うのか否かが不明です。期待の面では、半導体業界全体が再エネ調達を競う中で、この事例が先行例として投資家や顧客に評価される構造があります。ただし、実体と物語の間にはズレがあります。風力由来であること自体は評価できますが、供給が安定していなければ工場の稼働実績に影響する可能性があり、そのリスクが語られていません。記事が当然としている「風力由来=再エネ拡大」という前提には、供給の不確実性という現実が隠れています。

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