企業動向

LIXIL・YKK AP…低炭素建材に熱視線、廃プラ・アルミ循環拡大 - ニュースイッチ

2026-06-04
LIXILやYKK APなど大手建材メーカーが、廃プラスチックやアルミのリサイクルを拡大し、低炭素建材の展開を強化している。脱炭素需要の高まりを受け、環境負荷低減製品への熱視線が集まっている。

専門家の視点

建材各社が廃プラスチックやリサイクルアルミを活用した低炭素製品を相次ぎ投入しており、記事は具体的なCO2削減率や製品化スケジュールを提示している点で実体性は高いです。ただし、YKK APの「73%削減」や三協立山の「約4割削減」という数値は既存品との比較ですが、その既存品のベースラインや製造・物流全体のライフサイクル評価の詳細が欠けており、比較基準の恣意性が疑われます。また、記事は「需要が急速に高まる」「重要性が高まっている」と市場の期待を強調する一方、これらの低炭素建材が従来品と比べてどの程度コスト増となるか、消費者や中小施工業者が負担を引き受けられるのかという利害関係者の視点が省略されています。循環型素材の調達量や品質安定性といったサプライチェーン上の課題にも触れられておらず、ナラティブは環境価値の向上に偏っています。GX人材としては、数値目標の裏にある条件やコスト構造を精査し、脱炭素と経済合理性の両立を企業に提案する視点が求められます。

「樹ら楽木彫タイプ(レビア)」(LIXIL) 建材メーカーが環境負荷を低減させた製品の展開を強化している。グローバルで脱炭素に向けた取り組みが加速する中、低炭素建材への需要も急速に高まる。廃プラスチックやリサイクルアルミニウムの使用などで住宅やビル建築の環境価値向上と製造時の二酸化炭素(CO2)排出量削減に貢献する。(松井美濃生) LIXILは人工木デッキ「樹ら楽木彫タイプ」に廃プラスチックを原材料とした循環型素材「revia(レビア)」を採用して6月に発売、レビアを活用した製品を住宅市場に本格投入する。LIXIL Housing Technologyエクステリア商品開発部の移川拓也部長は「土台のアルミにも循環型低炭素アルミ『PremiAL(プレミアル)』を採用しており、製品全体が環境に配慮したデザイン性の高い製品」と強調する。 レビアは再資源化が困難とされてきたほぼ全ての種類の廃プラスチックと廃木材を融合した素材。同社では多種多様なプラスチックを選別することなく、異なる素材を一括して細かく粉砕、押出成形する技術を確立したことで、複合プラスチックなどの再資源化が難しいと考えられてきたほぼ全ての廃プラスチックを原材料として有効利用することを実現した。 レビア採用商品として今後、「樹ら楽柾目タイプ」を2026年秋に発売する予定のほか、非住宅向けデッキの「レビアデッキ」発売を準備している。 YKK APはリサイクルアルミを100%使用したアルミ建材「Re・AL(リ・アル)」の受注を進めている。リ・アルは市中リサイクル材と社内の製造過程で生じる端材を使用したリサイクル使用比率100%の窓やカーテンウオールなどに使用されるアルミ形材。第三者検証の環境製品宣言「SuMPO EPD」を取得しており、同社の既存製品と比較して原材料調達・輸送・製造に至るまでのライフサイクルを通した二酸化炭素(CO2)排出量を73%削減することができる。 三協立山はJR東海、ジェイアール東海商事(名古屋市中村区)と建材用低炭素アルミ形材である「Re―ALumiT50」を共同開発した。 東海道新幹線の車両からリサイクルした再生アルミを50%使用して製造しており、新地金を100%使用するアルミ形材と比較して製造時のCO2排出量を約4割削減できる。26年には「SuMPO EPD」を取得した。 資源枯渇が深刻化しているほか、廃棄物増加による環境問題などを受け、住宅・建築分野でサーキュラーエコノミー(循環経済)実現に向けた取り組みの重要性が高まっている。投資家や消費者が環境問題に向ける視線が厳しくなる中、今後も循環型素材を活用した製品開発が加速しそうだ。

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