再エネ・技術

トヨタや東京都などが参加するJH2A(水素バリューチェーン推進協議会) - Car Watch

2026-06-04
JH2A(水素バリューチェーン推進協議会)が経済産業省・資源エネルギー庁らと官民連携で「水素大動脈構想」に取り組むことを発表した。

専門家の視点

水素の「つくる」「はこぶ」では技術優位を持つ日本が、肝心の「つかう」で中国や欧州に遅れを取っているという現実が、この構想の出発点です。しかし、今回発表された「水素大動脈構想」の中核である「水素1%調達宣言」は、会員企業が自発的にFCEV導入比率1%を目指すという、数値目標でありながら絶対量のコミットメントを伴わない工夫次第の取り組みです。ここに実体と物語のズレがあります。目標は掲げたが、実行手段と需要創出の確度は宣言企業のアイデア次第という、物語先行の構造です。具体的には、10年後に30基の水素ステーションで年間7500トンの水素消費を見込むものの、その数字を達成するための実需の裏付けや、副次的な需要が生まれない場合の代替策は示されていません。隠れた前提は「企業が自主的に動けば需要は必ず拡大する」という楽観的な見方ですが、現実には社用車のFCEV切り替えは導入コストとインフラ不足が障壁となり、宣言だけでは進まないリスクが大きい。この構想の成否は、WGで具体化される実行レイヤー(誰が、いつ、どの程度の予算で動くか)に完全に依存します。

JH2A(水素バリューチェーン推進協議会)は6月4日、経済産業省・資源エネルギー庁らとともに官民連携で「水素大動脈構想」に取り組むことを発表した。この取り組みは、技術的には優れているものの、水素の利用(水素の「つくる」「はこぶ」「つかう」のうち、「つかう」の部分)において中国や欧州に出遅れている日本の現状を改善しようという取り組みになる。 JH2Aは5月28日に、高市首相に政策提言「水素の社会実装と我が国水素産業の持続的成長を目指して」を手交し、この提言を踏まえて「水素1%調達宣言」を進めている。 この宣言は、トヨタ自動車や東京都など62社・団体の会員企業がそれぞれ「社用車/公用車の1%をFCEVに切り替え」「バス/トラックの1%をFCEV仕様に切り替え」などの工夫を行なっていくことを意味する。具体的にどの程度の水素消費量を上積みするということではなく、「水素1%調達宣言」に取り組む中で会員企業が水素利用拡大のアイディアを創出していくことに期待している。 6月4日の発表では、この「水素1%調達宣言」のほか、産業界・政府・自治体などの関係者が集まり「水素大動脈構想実現会議」を設置。現時点では自工会(日本自動車工業会)と連携したモビリティWG(ワーキンググループ)が先行しているものの、発電分野や鉄鋼・化学などの産業分野においてもWG設置の検討などを行なっていく。 これらの取り組みにより、水素エネルギーの普及を加速。10年後に福島市~福岡市の間に水素ステーションを30基設置し、各ステーションで50台の大型トラックを運用。30基×50台=1500台で、年間水素消費7500tを生み出していく。

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