国内はリフィルが浸透、海外はスコープ3と自然資本が焦点 化粧品業界サステナビリティの潮流 - WWDJAPAN
化粧品業界では国内でリフィルが浸透し、海外ではスコープ3と自然資本への注目が高まっているというサステナビリティの潮流を報じている。
専門家の視点
化粧品業界のサステナビリティにおいて、国内ではリフィルが浸透し、海外ではスコープ3と自然資本が焦点となるという二重構造が浮き彫りになっています。ここで問われるのは、実体と物語のズレです。国内のリフィル推進は消費者行動の変化という測定可能な成果を伴う「実体のある動き」ですが、その物語は製品単位の環境負荷削減に留まりがちです。一方、海外のスコープ3と自然資本への注力は、サプライチェーン全体の再構築や生態系への影響評価という壮大な物語を掲げるものの、測定基準や検証手段が未成熟で、実体が追いついていない「物語先走り」の構造を持ちます。この格差が、日本企業に二重の課題を突き付けています。国内ではリフィルの定着を単なる販売手法と捉えず、ライフサイクル全体の物語に昇華する必要があり、海外ではスコープ3の目標が実行可能なKPIと連動しているかを厳格に検証すべきです。隠れた前提は「リフィルがすでに十分な成果を上げている」という楽観視であり、実際には消費者行動の持続性と回収システムの経済合理性が未解決です。