稲畑産業など3者、岩手でバイオマス発電所が稼働 - 化学工業日報 電子版
稲畑産業など3者が岩手県でバイオマス発電所の稼働を開始した。
専門家の視点
稲畑産業など3者が岩手県で稼働させたバイオマス発電所は、燃料に未利用間伐材や製材端材を用いることで、実体として地域の森林資源循環とFIT制度に支えられた発電事業が動き出したことを示しています。ただし、ここで見逃せないのは物語と実体のズレです。この事業は「地産地消の再生可能エネルギー」という物語で語られますが、実体としてバイオマス発電の経済合理性は、燃料調達コストと長期のFIT買取価格に大きく依存します。つまり、物語先走りの構造です。特に岩手のような寒冷地では、燃料の安定調達や含水率管理など、運転開始後の現場作業の持続性が真の実行レイヤーとなります。記事が当然としている「未利用材の安定供給」という前提は、実際には林業の担い手不足や季節変動により常にリスクをはらんでいます。この発電所が本当に価値を持つかは、稼働開始から3年後、燃料サプライチェーンが崩れずに回り続けているかどうかで判断されるでしょう。次の観測点は、この事業が地域の林業事業者との連携をどれだけ制度化できたかです。