人材・キャリア

脱炭素経営支援員育成へ 県や金融機関のコンソーシアム 事業計画を承認 - 静岡新聞DIGITAL

静岡新聞DIGITAL 2026-06-02
静岡県や金融機関で構成するコンソーシアムが、脱炭素経営を支援する人材育成の事業計画を承認した。

専門家の視点

静岡県と金融機関が組む脱炭素経営支援員育成のコンソーシアムは、人材不足という実体に正面から向き合った取り組みです。しかしここで問われるのは、育成した支援員が実際に中小企業の現場でどのような「実体の翻訳」を担うのかという点です。制度や補助金情報を伝えるだけでは、経営判断に踏み切れない中小企業の実情には届きません。物語として「人材を育てます」と語るだけでなく、支援員が個別企業の排出量算定や削減計画策定まで関与できる設計になっているかが成否の鍵です。期待先行で支援員の数だけ増やしても、彼らが稼ぐ仕組みや企業側の支払い意欲が伴わなければ持続しません。この事業の本当の観測点は、支援員が「どの企業に・どんな具体的なアドバイスを・いくらで提供したか」という需要側の反応です。同時に、金融機関が融資判断と連動させられる人材かどうかも、時間軸で見た時の構造的な差になります。制度導入スピードに実行レイヤーの準備が追いつかない非対称性は、全国の地域金融に共通する課題です。このコンソーシアムの進捗が、他の自治体のモデルになるかどうかは、支援員に「翻訳能力」と「経済的自立性」の両方を担保できるかにかかっています。

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