制度・政策

英、40年に排出量87%減目標 脱炭素で電力コスト抑制(ロイター) - Yahoo!ニュース

Yahoo!ニュース 2026-06-03
英国が2040年までに排出量を87%削減する目標を掲げ、脱炭素で電力コストを抑制する方針を示した。

専門家の視点

英国が2040年までに排出量を87%削減する目標を掲げたのは、2035年比からの前倒しではなく、むしろ法的拘束力を持つカーボンバジェットの厳格化という実体の動きです。同時に「脱炭素で電力コストを抑制する」という物語を掲げていますが、ここに構造的なズレが潜んでいます。風力・太陽光の導入拡大は確かに発電コストを下げますが、その一方で系統安定化のための蓄電池やバックアップ電源、送電網増強には巨額の投資が必要であり、これらは電力料金に転嫁されます。つまり、短期的な卸電力価格の低下と、設備投資負担を含む総合的な電力コストは必ずしも一致しません。この物語は、国民負担への懸念を和らげる意図が感じられるものの、実体の複雑さを単純化しています。また、実行レイヤーとして、規制・補助金設計を担う政府と、実際に投資判断をする電力事業者の間で時間軸の不一致が生じやすい点も見過ごせません。目標達成には可逆性の低いインフラ投資が求められますが、現時点で具体のコスト負担ルールが示されていないのが実体欠落の状態です。この構造は、英国だけでなく日本も同様に直面する課題です。

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