島根県の脱炭素支援事業、利用2割のみ 物価高背景に低調 25年度 制度の周知と改善が急務
島根県の脱炭素支援事業の利用が物価高を背景に低調で、2025年度の制度周知と改善が急務となっている。
専門家の視点
島根県の脱炭素支援事業が、利用2割という低調な数値に留まっています。ここに見えるのは「実体が翻訳されていない」構造です。事業の制度設計や補助メニュー自体は存在するという実体がある一方で、その価値や使い方が事業者や個人に十分に届いていないことを意味します。 物価高という逆風は、企業や家庭が省エネ投資に回す余力を奪っています。制度が「ある」ことと、対象者が「使える」状態にあることは、実は大きく異なります。申請手続きの煩雑さ、補助額と導入費用の乖離、または補助対象となる設備の情報が事業者の日常的な経営課題と結びついていない可能性があります。 ここで問い直したい隠れた前提は、「制度を作れば使われる」という発想です。脱炭素支援は、補助金を出す側の論理だけではなく、使う側の業務フローや資金計画にどう組み込まれるかという実行レイヤーの設計が必要です。島根県という地域の事業者規模や商習慣に合わせた伴走支援が欠けていないでしょうか。 次の観測点は、2026年度以降の執行体制と窓口の質です。