制度・政策

国土交通省 3日に航空脱炭素化有識者会議 - Daily Cargo

2026-06-01
国土交通省が第2回航空脱炭素化有識者会議を開催し、利用者全体でのコスト分担の方向性を議論

専門家の視点

持続可能な航空燃料(SAF)への移行コストを「利用者全体で広く分かち合う」という文言に、物語先行の構造が現れています。実体として、SAFの供給量は現在のジェット燃料需要の数パーセントに過ぎず、価格は従来の3~5倍です。このコストを航空会社の収益構造や運賃に転嫁できるかは、国際的な競争環境や需要の価格弾力性に依存します。物語では「公正な負担」が強調される一方、具体的な負担の上限や、負担を拒否する利用者(企業顧客やLCC利用者)への対応策が欠落しています。期待レイヤーでは、国土交通省の会議体設置に市場が過敏に反応しているわけではありませんが、EUでは2025年からのSAF混合義務が迫り、日本でも時間的制約が現実化しています。ここでの隠れた前提は「利用者の理解が得られる範囲」が自動的に決まるという点です。実際には、理解の水準は情報開示と代替手段の有無に左右されるため、会議体が「理解を得る努力」に終始すれば、コスト負担の設計は先送りされます。次の観測点は、この有識者会議が「負担の上限」と「負担しない選択肢」を明示的に議論のテーブルに載せるかどうかです。

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