【国際】Verra、VCSクレジットとFSCラベルの同時取得制度開始。森林dMRVで3社認定も
米Verraが森林管理認証取得プロジェクト向けにVCSクレジットとFSCラベルの同時取得制度を開始し、森林dMRVで3社を認定した。
専門家の視点
VerraがVCSクレジットとFSC認証の同時取得制度を始めた背景には、森林クレジット市場が抱える「実体と物語のズレ」が存在します。これまでVCSクレジットは追加性や永続性の検証が市場で疑問視され、物語(炭素固定効果の説明)が先行して実体(実際の森林減少抑制)と乖離しているとの批判がありました。一方FSCは木材の持続可能性を認証する制度ですが、炭素クレジットとの連携は進んでいませんでした。今回の制度は、FSCという既存の第三者認証をゲートにすることで、プロジェクトの森林管理が適正であるという「実体の裏付け」をクレジット評価に組み込む試みです。同時に森林dMRVの3社認定も発表されましたが、ここに期待先行のリスクが潜んでいます。dMRVのリモートセンシング技術は観測頻度を高めますが、クレジットの質を決める「追加性」や「ベースライン」の設定は依然として人間の判断に依存します。つまり、技術は進んでも検証の構造的論点は変わっていません。この制度の成否は、FSC認証がどれほど炭素クレジット特有のリスク(非永続性や漏出)を検出できるかにかかっています。