再エネ・技術

【日本】自然エネルギー財団、洋上風力の高コスト要因と蓄電所拡大で提言書。制度改善効果大きい

2026-05-30
自然エネルギー財団が、日本の洋上風力発電の高コスト要因と系統用蓄電所拡大に向けた政策提言を公表した。

専門家の視点

日本の着床式洋上風力発電のコスト高の要因を制度面から分析した提言と、系統用蓄電所の拡大策を併せて公表した点が、この報告書の構造的な特徴です。実体として、日本の洋上風力は導入初期段階にあり、欧州と比較して風車の大型化やサプライチェーンの成熟度で遅れをとっています。しかし、自然エネルギー財団はこの実体を「制度改善で解決可能な課題」として切り分け、コスト低減の物語を描いています。具体的には、港湾占用許可の迅速化や送電コストの負担ルール見直しなど、手続きの非対称性を是正すれば、技術面以外のハードルが下がるとの主張です。一方、系統用蓄電所の提言は、再エネ拡大に伴う需給調整力の不足という実体に対して、市場設計や事業リスクの低減を促す内容であり、こちらは期待先行の側面があります。出力規模や収益性の実証データが限られる中で、制度改正が投資を呼び込めるかは依然として不透明です。 ここで両立しにくい二つの事実を並べてみます。洋上風力は「制度を直せばコストが下がる」という物語が明確である反面、蓄電所は「市場が成立するか」という期待と実体の乖離がまだ埋まっていません。

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