首相、水素エネ活用に意欲 | 全国ニュース | 岩手日報ONLINE
高市首相が水素社会実現に向けた緊急声明を受け取り、水素エネ活用への意欲を表明した
専門家の視点
水素エネルギーの推進に関する首脳のトップダウン姿勢が示された一方で、技術のコスト低下や供給インフラ整備といった具体的な進捗が不足しています。このズレは「物語先走り」の構造です。首相や知事が写真に収まる行為はビジョンを強調しますが、水素の製造・輸送・貯蔵の各段階で経済合理性が確立しておらず、実体が伴っていない状態です。例えば、グリーン水素の製造コストは化石燃料由来の水素よりも依然として高く、大規模な需要創出に至っていません。また、水素社会の実現には電解装置の量産やパイプライン整備など、実行レイヤーが具体的な投資計画と人材育成に直結していない点が課題です。記事が当然とする「水素エネルギーこそ脱炭素の切り札」という前提には、再エネ電力の余剰活用や地産地消という別の見方も存在します。次の観測点は、この声明を受けて経済産業省が示す具体的な補助金や規制緩和の制度設計です。水素の普及は2050年以降に効く長期策であり、可逆性が低い投資判断を迫られる企業は、今後のコスト低減ロードマップを厳格に検証すべきです。