制度・政策

首相、水素エネ活用に意欲 愛知知事ら緊急要望:山陽新聞デジタル|さんデジ

2026-05-29
高市首相が水素社会実現の緊急声明を受け取り、水素エネ活用への意欲を示した。

専門家の視点

高市首相が水素エネ活用に意欲を示した背景には、愛知・東京両知事が中東情勢の緊迫を踏まえて水素社会の早期実現を求めた事実があります。ここには「エネルギー安全保障と脱炭素を同時に達成する」という明確な物語が設定されています。 しかし、現在の実体は水素の供給コストやインフラ整備、グリーン水素の大規模生産技術が経済合理性に乗る段階には至っていません。つまり物語先走りの構造です。緊急要請は政治レイヤーで期待を先鋭化させましたが、実行レイヤーである産業界や自治体の具体的な調達計画・実証スケジュールは記事から見えません。 隠れた前提は「水素がすぐに主力エネルギーになれる」という時間軸の過小評価です。実際、現状の水素は製造時に化石燃料由来のCO2を排出するグレー水素が主流で、グリーン水素への転換には10年単位の投資と制度改革が不可欠です。 構造的に言えば、今回の動きは「期待先行型」であり、首相の意欲表明が実体なき物語として機能するリスクをはらんでいます。次に見るべき観測点は、政府が設定する水素導入目標のKPIと、それに紐づく補助金制度の執行速度です。

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る