【2026年版】CDP森林モジュールにどう回答する?カカオ・コーヒー・天然ゴム追加とDCF開示の実務ポイント
2026年のCDP森林モジュールでカカオ・コーヒー・天然ゴムが新たに採点対象となり、DCF開示の実務ポイントを解説する記事。
専門家の視点
CDP森林モジュールの2026年版改訂は、実体面では明確な変化です。カカオ・コーヒー・天然ゴムの3品目が採点対象に加わり、森林減少なし・自然生態系の転換なし(DCF)目標の開示条件が具体化されました。これにより、食品やアパレルなど一次産業調達がある企業は、従来より広範なサプライチェーン情報の収集と開示を迫られます。一方、森林モジュールが任意対応のまま維持されている点が構造的ポイントです。気候変動モジュールとは異なり全社必須ではないため、開示の実効性は企業の自主的な取り組みに委ねられていると言えます。ここに物語と実体のズレが生じています。CDPという枠組みは「企業の透明性を高める」という物語を掲げますが、任意である限り、特に調達リスクが高い企業ほど回答を避ける可能性があり、結果的に開示のカバレッジに偏りが出るからです。期待先行の構造とも言え、市場や投資家がCDP回答率の上昇を過度に期待する一方で、実務担当者の負荷やデータ品質の担保策が追いついていない現実があります。