GX予算、事業評価の基準見直し/調達目標達成を原則に - 電気新聞
経済産業省がGX関連予算の事業評価基準を見直し、調達目標達成を原則とする方針を有識者会合で示した。
専門家の視点
GX予算の事業評価基準が「調達目標達成を原則」に変更されたことは、実体として制度設計が投資効率の検証フェーズに入ったことを示します。ここでの実体は、これまでの補助金投入に対して「排出削減だけでなく市場創出の成果も出せ」という経済合理性の厳格化です。物語は「GX推進」から「産業競争力と市場形成」へと軸足が移っていますが、肝心の調達目標自体が企業ごとに異なり、目標未達時のペナルティ設計が不明瞭な点が省略されています。期待レイヤーでは、財政規律を重視する財務省や市場関係者はこの変更を歓迎する一方、事業者側は新たなハードルとして萎縮する可能性があります。構造的なズレは「物語と期待の整合」にあり、見直し自体は正しいが、評価の実効性を担保する執行レイヤー(審査体制・モニタリングの専門人材)が追いついていないのが現状です。隠れた前提は「調達目標が企業の自主設定で十分機能する」という楽観視であり、欧州の成果連動型補助金に比べ目標の具体性と罰則の設計が甘い点が問われます。