石炭価格「アジア高」鮮明 中東危機で割安感、欧州との地域差広がる
中東危機によりアジアで石炭価格が高止まりし、LNGへのシフトに影響が出ているニュース
専門家の視点
石炭価格のアジア高と欧州との地域差拡大は、脱炭素の物語とエネルギー安全保障の実体の間に生じた明確なズレを示しています。実体として、中東危機によるLNG供給不安がアジア市場で石炭の割安感を強め、石炭需要を下支えする現実が動いています。一方、物語ではアジア各国がLNGシフトを将来目標に掲げていましたが、その前提が崩れつつあるのです。この構造は「物語先走り」に該当します。つまり、脱炭素目標が掲げられていたものの、実際のエネルギー調達では割安な石炭への依存が続くという現実が目標を上回っています。ここでの隠れた前提は「LNGが石炭の代替として常に安定供給される」という見方でしたが、中東リスクによってその前提が揺らいでいます。結果として、日本のGX戦略も長期的な脱炭素目標と短期的なエネルギー安全保障のトレードオフを直視せざるを得ません。次に見るべき観測点は、アジア各国がこの価格差を背景に石炭火力の新設や稼働延長に踏み切るかどうかです。この動きが続けば、グローバルな脱炭素の時間軸はさらに不透明になるでしょう。
一次ソース
- https://nikkei.go.link/article/DGXZQOUB1220J0S6A510C2000000?adj_t=1lssb67q&adj_campaign=article
- https://regist.nikkei.com/r123?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOUB1220J0S6A510C2000000&n_cid=DSPRM1AR07
- https://regist.nikkei.com/r123?ak=https%3A%2F%2Fwww.nikkei.com%2Farticle%2FDGXZQOUB1220J0S6A510C2000000&n_cid=DSPRM1AR07#free