【カナダ】UBC、電力活用の低炭素セメント製造技術を開発。CO2排出98%削減 | Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs - Sustainable Japan
カナダのUBCが電力を活用した低炭素セメント製造技術を開発し、CO2排出量を98%削減する成果を発表。
専門家の視点
ブリティッシュコロンビア大学(UBC)が発表した電力を活用した低炭素セメント製造技術は、CO2排出量を最大98%削減するとされています。実体として、セメント産業は石灰石の熱分解そのものがCO2を排出するプロセスであり、ここを電力化で回避できるかが最大の技術的課題です。記事は「CO2排出98%削減」という数値を前面に掲げていますが、物語としては、この技術がラボスケールから実証・商用化に至る時間軸や、必要となる電力の供給源(カーボンフリー電力か否か)が省略されています。期待のレイヤーでは、この発表を受け、低炭素セメントへの市場や政策の関心が高まる可能性がありますが、実行レイヤーとして誰がいつまでに設備投資を行うのかが見えません。隠れた前提として、この電力が「グリーン電力であること」が当然とされていますが、グリッドミックス次第では実質的な削減効果は大きく変動します。技術シーズと社会実装の間には、電力調達の前提やスケールアップへの資金調達といった非対称性が存在します。この構造で最も重要な観測点は、UBCの技術がラボの数字から産業規模の実証に移行できるかどうかという時間軸の現実です。