【国際】SBTi、2026年から2030年の新戦略発表。目標設定から実行支援への転換強化 | Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs - Sustainable Japan
SBTiが2026~2030年の新戦略を発表し、目標設定から実行支援への転換を強化する方針を示した。
専門家の視点
SBTiの新戦略は、目標設定から実行支援への転換を掲げていますが、ここには「物語先走り」の構造がすでに現れています。SBTiはこれまで、企業の排出削減目標を認定する基準作りで大きな影響力を持ってきましたが、その「物語」は多くの企業が目標を掲げたものの、実際の排出削減が伴わないという「実体」との乖離を招いています。今回の転換は、この乖離を埋めるための方向転換です。 しかし、肝心の「どのような実行支援を、誰が、どのようなリソースで行うのか」という実行レイヤーはまだ詳細が不透明です。特に問題なのは、SBTi自体が基準策定機関であり、直接的なコンサルティングや技術支援を行う組織ではないという点です。目標設定から実践へと軸足を移すには、専門人材の確保や、企業現場での取り組みを加速するための具体的な手法の開発が不可欠ですが、現状の発表ではその具体像が欠けています。 この戦略が成功するための鍵は、目標設定と実行支援という二つの役割をSBTiが自ら担えるかどうかではなく、むしろ、制度改革や市場の圧力といった「待ったなし」の実体の変化が、企業の行動をどこまで強制力を持って促せるかにかかっています。