再エネ・技術

「FIT」終えた住宅太陽光電力を公共施設に 幕別町と北海道電力が脱炭素へ協定 - 北海道新聞デジタル

北海道新聞デジタル 2026-05-22
幕別町と北海道電力が、FIT終了後の住宅太陽光電力を公共施設に活用する脱炭素協定を締結した事例

専門家の視点

家庭の屋根に設置された太陽光発電のFIT(固定価格買取制度)期間が満了する「卒FIT」電力を、公共施設で活用する取り組みです。幕別町と北海道電力が協定を結び、余剰電力を町の施設へ供給する仕組みを整えました。実体として、卒FIT電力の地産地消という物理的な流れは成立しており、需給調整の技術的障壁も北海道電力が担うことで低減されています。しかし、物語としては「脱炭素への協定」と掲げられる一方、買取価格や供給量の具体的な規模、CO2削減効果といったKPIが示されていません。目指す方向は明確でも、達成度を検証できる経路が欠けている状態です。期待のレイヤーでは、町民や投資家からは「実質的な環境価値が可視化されない」ため、走りすぎも萎縮も起こりにくく、関心が拡散しやすい構造にあります。隠れた前提として「公共施設が常に電力を消費している」という点がありますが、実際には需要と供給の時間的ミスマッチが生じる可能性があり、蓄電池の併設など追加の実体が必要です。この協定の核心は、地域単位での電力需給均衡を誰がコスト負担するかという制度設計の欠落にあります。次の観測点は、買取価格設定と蓄電設備導入の有無です。

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