1週間のニュース(5月18日~5月22日配信) | 建通新聞 電子版
国土交通省の道路脱炭素化方針に基づく実行計画が、全ての地方整備局で策定された。
専門家の視点
道路脱炭素化推進計画が全国の地方整備局で策定されたことは、組織としての方針から実行計画への移行が完了したという実体を示します。しかし、ここで中心となるのは「計画策定」というプロセスであり、実際の温室効果ガス削減量や工事現場でのCO2排出削減、アスファルトの低炭素化など、現場レベルでの具体的な成果を伴っているかどうかは記事からは見えません。つまり、制度の導入は進んでいるが、その効果が測定可能な形で公開されていない「実体欠落」の構造があると言えます。 物語としては、国が示した方針に基づき全国で計画が策定されたという事実が強調されていますが、各計画にKPIや進捗検証の仕組みが内包されているのか、失敗の際の修正プロセスが明記されているのかは不明です。このままでは、計画は存在するが、それが実際の排出削減にいつ、どの程度寄与するのかという時間軸と実行レイヤーが不明瞭なまま進むリスクがあります。 隠れた前提は「計画が策定されれば、自然に現場の行動が変わる」というものです。実際には、計画を実行に移すための予算確保や技術者人材、自治体との調整など、実行レイヤーでの非対称性が大きな壁です。