再エネ・技術

水素のみ燃料 大型発電所 青森・六ヶ所…30年度以降 稼働計画 - 読売新聞

2026-05-23
青森県六ヶ所村で水素のみを燃料とする大型発電所が2030年度以降に稼働する計画が発表された。

専門家の視点

液化水素運搬船向けの水素サプライチェーン構築実証が先行する六ヶ所村で、商用の純水素火力発電所が2030年度以降に稼働する計画です。この計画の構造的論点は、実体が「大型水素発電の経済合理性」にあり、物語が「脱炭素の切り札」として過度に強調されるリスクです。現時点で水素の調達コストは政府目標でも2030年にkgあたり30円(現状100円超)とされており、天然ガス火力の2〜3倍の燃料費が想定されます。物語先走りの構造が顕在化しやすい領域です。 見出しの奥の核心は、水素発電が「いつ効くか」ではなく「誰がそのコスト差を負担するか」です。水素供給・発電・需要の各段階で事業採算が合わなければ、計画は実証段階のまま長期化します。なお、CO₂フリー水素の供給には電解水素なら再生可能エネルギー大量導入が必要で、ブルー水素ならCCS設備が要る点が隠れた前提です。この工程を語らずに「水素火力で脱炭素」と言えるのは、装置産業としてのガバナンスと時間軸を省略した物語だからです。 次の観測点は、2030年までの資金調達手段と、固定価格買取や容量市場といった制度設計の枠組みが同時に示されるかどうかです。

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