再エネ・技術

【国際】BNEF、新エネルギー見通しの2026年版を発表。1.5℃目標は達成不可能。電力主導の時代へ

2026-05-22
BNEFが2026年版の新エネルギー見通しを発表し、1.5℃目標の達成は不可能としつつ電力主導のエネルギー転換が進むとの分析を示した。

専門家の視点

BNEFの新エネルギー見通し2026年版が示す最大の構造は、1.5℃目標の達成不可能宣言と「電力主導の時代」への移行という二つのメッセージが同居している点です。一つ目の「達成不可能」という実体は、過去10年の排出トレンドと物理的な炭素予算の制約を直視した事実であり、逃れられない現実として受け入れる必要があります。二つ目の「電力主導」は、この現実の下で最も実行可能な移行経路として物語を再設定する動きです。 ここでの本質的なズレは、物語の修正と社会の期待のギャップにあります。これまで「1.5℃目標達成」を前提にCO2削減価値を評価してきた市場や企業は、目標自体の放棄ではなく経路の見直しを迫られます。削減価値の評価軸が変わる可能性がある一方で、電力シフトの加速自体は投資機会を生むため、期待先行で太陽光や蓄電価格が高止まりするリスクも潜んでいます。 隠れた前提は、電力シフトだけで脱炭素が完結するという見方です。BNEFの見通しは電力化の効率を強調しますが、産業熱や航空など非電力部門の排出削減手段についての具体性は依然乏しいままです。

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