再エネ・技術

【バーチャルPPA】再エネ発電、環境価値だけ企業が調達 - 日本経済新聞

日本経済新聞 2026-05-21
企業が再エネ発電所の環境価値のみを調達できるバーチャルPPAの仕組みとその実務的な活用方法を解説した記事

専門家の視点

バーチャルPPAは、物理的な電力を受け取らず環境価値(非化石証書)だけを購入する仕組みです。実体として、再エネ発電所の建設資金を企業が長期契約で支える点が経済合理性の基盤ですが、日本の電力市場では価格差精算の仕組みや証書発行の手続きが整備途上にあります。記事は制度と活用メリットを説明しますが、実行レイヤーである発電事業者と企業間の契約交渉や、系統接続の制約といった物理的現実には踏み込んでいません。ここに物語先走りの構造があります。環境価値だけを取り出せる「便利さ」が強調される一方、バーチャルPPAが本質的に持つ「発電量と需要量のミスマッチリスク」や「市場価格変動の受け入れ」といった実務負荷が薄まっています。隠れた前提への問い直しとして、この仕組みは「既存の再エネ電源の追加性を担保できない」という批判をどう克服するのかという点です。バーチャルPPAの普及は期待先行の領域にあり、火力発電の代替ではなく証書の囲い込みに終わる可能性があります。次に観測すべき点は、この契約が実際に新規の再エネ設備投資を誘発したかどうかのKPIです。

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