制度・政策

国の「脱炭素電源」支援、原発はJパワーと北電 - 日本経済新聞

日本経済新聞 2026-05-22
政府が脱炭素電源として原発への支援を決定し、Jパワーと北海道電力が対象となることを報じた記事。

専門家の視点

Jパワーと北海道電力の原発が「脱炭素電源」として国の支援対象に加わる決定は、実体として既存の原子力規制委員会の審査や地元同意という物理的な制約を抱えています。物語は「脱炭素電源=原子力推進」というシンプルなフレーミングですが、再稼働までの時間軸や廃炉費用の処理という検証可能なKPIは省略されがちです。この結果、市場や投資家の期待は原発再稼働の加速を見込み、株式評価に先行して織り込む一方、電力の安定供給とCO2削減という本来の目的と実態との間にズレが生じています。ここに「物語先走り」の構造が観測されます。記事が当然としている「脱炭素達成には原子力が不可欠」という前提を問い直せば、再エネ+蓄電池+送電網への同規模の投資で同程度の脱炭素効果を得られる可能性があり、政策的な優先順位自体に議論の余地があります。次の観測点は、支援決定から実際の再稼働までに何年かかり、その間の電力需給ギャップをどう埋めるかという時間軸の現実です。この構造は、GX人材にとって「政策物語と技術的実体の間で、どちらにリソースを振るべきか」という判断力を問うています。

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