再エネ・技術

長期脱炭素オークション、蓄電池は落札率36%の狭き門 - 日経BP

日経BP 2026-05-18
長期脱炭素オークションにおいて蓄電池の落札率が36%と低く、競争が激化していることを報じる記事。

専門家の視点

長期脱炭素オークションで蓄電池の落札率が36%にとどまった背景には、価格競争の激化だけでなく、入札者側の事業リスク評価と発注者側の制度的要件の間に構造的な非対称性が存在します。実体としては、蓄電池の導入コストが依然として高く、収益性の見通しが立たない案件が多い一方で、オークション制度自体は低価格を優先する設計となっています。この「価格優先」という物語が、実体としての事業採算性とズレているため、多くの事業者が参加しても落札に至らないという結果を生んでいます。 隠れた前提として、「オークションが最も効率的な資源配分手段である」という考えがありますが、蓄電池のように収益源が多様で制度変化の影響を受けやすい領域では、価格以外の要素(系統接続の確実性や運用柔軟性など)を評価に入れる方が実体に即している可能性があります。期待レイヤーでは、事業者側の投資判断が慎重化している一方、政府の長期脱炭素目標は野心的であり、この期待先行の構造が解消されなければ、入札参加数は減り続けるでしょう。次の観測点は、制度が事業リスクをどう吸収する設計に変わるかです。

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