再エネ・技術

脱炭素電源の拡大と系統整備に向けた近年の取組みが電力業に与える影響 - EY

EY 2026-05-20
脱炭素電源の拡大と系統整備の取組みが電力業界に与える影響について解説する記事。

専門家の視点

脱炭素電源の拡大と系統整備の取組みは、電力業界に構造的な変革をもたらしています。実体面では、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、送配電網の増強や需給調整力の確保といった物理制約が顕在化しています。経済合理性の観点からは、系統利用ルールや託送料金の見直しが進められていますが、これら制度の執行には時間と専門人材の不足が伴います。 物語としては、政府や業界は「脱炭素電源の主力化」というビジョンを掲げ、系統整備の必要性を強調しています。しかし、具体的な達成手段やKPIが示されないまま、ビジョンが先行している側面があります。実行レイヤーである電力会社や系統運用者にとっては、資金調達や技術開発の現実が追いついていない状況です。 期待の面では、投資家や市場は脱炭素電源へのシフトを好感し、関連銘柄への資金流入が進んでいます。一方で、送配電網の整備が遅れれば、再エネの出力抑制リスクが高まり、期待と実体の乖離が生じる可能性があります。 隠れた前提として、系統整備が順調に進むという楽観的な見通しがありますが、実際には用地取得や許認可プロセスに長期間を要するため、時間軸のズレが最大のリスクです。

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