制度・政策

VC全体の脱炭素化推進支援事業を公募/6月15日まで/環境省 - 建設通信新聞

2026-05-21
環境省がバリューチェーン全体での脱炭素化を推進するモデル事業の公募を6月15日まで開始した。対象読者の業務に関連する政府施策のため、保有すべき情報として有用な記事です。

専門家の視点

環境省がバリューチェーン全体の脱炭素化を推進するモデル事業を6月15日まで公募します。この「全体」というフレーミングに、構造的な課題が現れています。実体として、バリューチェーン全体の排出量を可視化・削減するには、サプライヤーや物流、製品使用段階を含む多層のデータ連携が不可欠です。しかし現状では、Scope3排出量の算定基準や中小企業を含むデータ共有の仕組みが十分に整っておらず、実装には大きなギャップがあります。物語としては「バリューチェーン全体」という包括的なビジョンが掲げられていますが、具体的なKPIやフェーズ分け、データ検証の方法が示されていません。このままでは、参加企業が自主的な取り組みに終始し、全体最適に結びつかないリスクがあります。期待は政策主導で高まっていますが、実行レイヤーの欠落、つまり「誰が各バリューチェーンをつなぐのか」という調整役の不在が隠れた前提です。この事業は、制度の導入スピードに対して人材や連携基盤が追いつかない非対称性を露呈しています。次に観測すべき点は、採択後の実証スケジュールと、参加企業間のデータ共有ルールの具体化です。

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