再エネ・技術

未精製の水素と燃料電池で発電 富士電機と東亞合成が共同実証 - ITmedia

2026-05-20
富士電機と東亞合成が未精製の水素と燃料電池を用いた発電システムの共同実証を開始したという記事。

専門家の視点

電解水素を燃料電池に直接投入する実証は、精製工程を省くことで水素供給コストを下げる狙いがあります。しかし、ここで問うべきは「不純物を含む水素を燃料電池が受け入れる技術的ハードルが、本当に実用域に達しているか」という点です。燃料電池は微量の不純物でも触媒被毒を起こしやすく、耐久性に直結します。実体としては、実験室レベルでの動作確認を経て、いま屋外での長期連続運転による検証段階に入ったところであり、量産や市場投入までの距離はまだ見えていません。一方、物語としては「未精製=低コスト・簡素化」という分かりやすいフレームが強調され、カーボンニュートラルへの即効性を印象づけています。ですが、この実証の成否は燃料電池の劣化速度とメンテナンス頻度という実用的な数値にかかっており、その結果が開示されるまでは期待先行のリスクを抱えた構造です。次の観測点は、この実証で不純物による電圧低下がどの程度許容範囲に収まるかというデータの公開時期です。

富士電機と東亞合成は2026年5月18日、未精製の水素(電解水素)と水素燃料電池による発電システムの共同実証を開始したと発表した。 富士電機と東亞合成は2026年5月18日、未精製の水素(以下、電解水素)と水素燃料電池による発電システムの共同実証を開始したと発表した。 水素と酸素を化学反応させて電気を発生させる水素燃料電池は、CO2を排出しないクリーンな発電方式として期待されている。一方で、燃料である水素の安定供給が課題となっており、その解決策としてソーダ電解やカリ電解などの工業プロセスで発生する電解水素の活用が期待されている。しかし、電解水素は不純物等の発電性能への影響や、商用化に向けたライフサイクルコストなどの検証が必要な段階にある。 今回の実証はこうした電解水素の活用を目指し、東亞合成名古屋工場のソーダ電解プラントで生成した未精製の水素と、富士電機が開発した水素燃料電池で発電を行うもの。水素燃料電池はトヨタ自動車の燃料電池自動車「MIRAI」に搭載されている水素燃料電池モジュールを活用している。 実証では水素燃料電池の発電効率や電解水素の利用による耐久性への影響、商用化に適したライフサイクルコストの検証などを行うとしている。 Copyright ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 建設をエネルギーとICTで変える「BUILT」オープン!! 【特集】改正FIT法で対応必須! 太陽光発電の運用保守 ITmediaはアイティメディア株式会社の登録商標です。 メディア一覧 | 公式SNS | 広告案内 | お問い合わせ | プライバシーポリシー | RSS | 運営会社 | 採用情報 | 推奨環境

本文は配信元の記事から取得した抜粋です。

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る