太陽光発電が全世界で拡大、2025年に過去最大の増加|コラム - 自然エネルギー財団
太陽光発電の世界規模での拡大と2025年の過去最大の増加見込みを伝える記事
専門家の視点
太陽光発電の導入量が2025年に過去最大を更新する見通しという点は、技術コスト低減と各国の政策支援という実体に支えられた確かなトレンドです。しかし注目すべきは、この「拡大」が主に発電設備容量の増加という一側面を強調している点です。物語としては明るい未来像が描かれていますが、送電網の増強や蓄電システムの併設といった、大量導入に伴うシステム全体の調整問題への言及が不足しがちです。このズレは「物語先走り」の構造に該当します。つまり、導入量というわかりやすい指標で成功が語られる一方、変動性電源を安定して受け入れるための制度的・技術的な準備が追いついていない現実が隠れています。特に、時間軸で見たとき、2025年の導入ピークの効果が実際に系統に活きるのは、送電線の整備や需給運用ルールの改定が完了する2030年以降でしょう。ここでの核心は、太陽光発電の未来は設置量の多寡ではなく、その電力を社会がどう使い切るかの実行レイヤーにかかっているという点です。期待先行で設備を積み上げる前に、吸収する仕組みを同時に設計しなければ、普及がかえって系統不安定を招くリスクがあります。