排出量算定

UL Solutions、AIで製品カーボンフットプリント算定を支援 - ESG Journal

ESG Journal 2026-05-19
UL SolutionsがAIを活用した製品カーボンフットプリント算定支援サービスを提供開始

専門家の視点

製品カーボンフットプリント(PCF)算定へのAI活用は、企業が直面する「データ収集の膨大な工数」という実体課題への現実的な解です。UL Solutionsのような認証機関が自らツールを提供する点は、従来の「監査される側」と「監査する側」の非対称性を解消する動きとして注目されます。しかしここには「物語欠落」の構造があります。すなわち、AIが算定のスピードを劇的に上げたとしても、算定結果の比較可能性や国際規格への準拠といった「品質の担保」は別問題だからです。PCFの価値は数値の速さではなく、第三者による検証と市場での通用性にこそあります。現時点では、AI導入が「算定の質」をどう保証するかという説明が不足しており、企業は速さと信頼性の間で板挟みになるリスクがあります。次の観測点は、このAIツールを通じて算定されたPCFデータが、主要なサプライチェーン開示イニシアチブで受け入れられるかどうかです。日本企業にとっての示唆は単純で、AIで出した数字を「検証済み」と思い込まないことです。ここには測定の速さと、市場で通用する信頼性という、両立しにくい二つの事実が同時に存在しています。

配信元の記事を読む →
← GXニュース一覧に戻る