再エネ・技術

アンモニア専焼発電、マレーシアで商用化へ…IHIが切り拓くアジア脱炭素の現実解 - ビジネスジャーナル

ビジネスジャーナル 2026-05-18
IHIがマレーシアでアンモニア専焼発電を商用化する記事であり、アジア地域での脱炭素技術の実用化動向を示している。

専門家の視点

IHIのマレーシアにおけるアンモニア専焼発電の商用化計画は、実体と物語の間に明確なズレがある構造です。実体面では、アンモニア専焼は燃焼時に窒素酸化物(NOx)の排出が課題であり、実証段階ではコスト競争力も未確立です。マレーシアの電力市場構造や既存インフラとの整合性も検証途上にあります。 一方、物語では「アジア脱炭素の現実解」とフレーミングされていますが、発電時のCO2排出ゼロのみを強調し、アンモニア製造時のエネルギー消費や供給網の整備状況といったライフサイクル全体の課題が省略されがちです。この物語が先行すると、市場や政策がアンモニア専焼への過剰な期待を形成する恐れがあります。 隠れた前提は、アンモニアが「クリーン燃料」として既に確立された技術であるという認識です。しかし、グリーンアンモニアの大量生産体制や、石炭転換からの移行期間におけるカーボンニュートラル性は未確定であり、この点を問い直す必要があります。 この構造は物語先走りの典型です。次の観測点は、コスト低減に向けた実証データの公開と、マレーシア政府の電力調達制度が専焼発電をどこまで優遇するかです。

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