制度・政策

T&E 報告書:羽田・成田、アジア太平洋地域の航空CO2排出上位に ー 日本の航空部門、ネットゼロ工程表の策定が急務 - 宮崎日日新聞

宮崎日日新聞 2026-05-18
羽田・成田空港がアジア太平洋地域の航空CO2排出上位であると報告され、日本の航空部門におけるネットゼロ工程表策定が急務とされている。

専門家の視点

羽田・成田空港がアジア太平洋地域の航空CO2排出上位に位置するという数字は、逃れられない実体です。日本の航空需要の規模と空港のハブ機能が原因であり、この排出量は物理的な制約です。一方で、記事が「ネットゼロ工程表の策定が急務」と訴える物語は、日本の航空部門が国際的な脱炭素圧力に比べて具体的な道筋を明確にしていない構造を指摘しています。日本の航空業界では、国際民間航空機関(ICAO)の枠組みや持続可能な航空燃料(SAF)の導入目標はあるものの、それが国としての工程表に十分に翻訳されていないのが現状です。このズレは、実体(排出量の多さ)は明らかだが、それを解決するための具体的な時間軸や実行主体を伴った物語が欠けている「物語欠落」の構造です。実行レイヤーとして、航空会社、空港運営者、燃料サプライヤー、そして政府の役割分担が曖昧なままでは、期待ばかりが先行します。ここでの隠れた前提は「航空需要の成長を前提として良い」という点です。脱炭素と需要抑制を両立させる議論を避けて通る限り、工程表は絵に描いた餅になります。

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