再エネ・技術

全国初、北電が新幹線専用の水力発電所 小松で着工、30年供給開始 - 北國新聞

2026-05-18
北陸電力が新幹線専用の水力発電所を着工し、2030年に供給開始する全国初の取り組みで、脱炭素社会実現への具体的な動き。

専門家の視点

北陸電力が全国初となる新幹線専用の水力発電所の建設に着手した事実は、再生可能エネルギー調達の新たな実体を示しています。オフサイトPPAという既存制度を活用しながら、特定の交通インフラに特化した供給源を物理的に建設する点が、これまでの「再生可能エネルギー導入」という物語に具体的な実行手段を与えました。2030年という運転開始時期は火力発電所の改修時期とも重なり、時間軸として整合的です。しかし、ここには「物語欠落」の構造が潜んでいます。水力発電所の新設が「全国初」と強調される一方で、その発電出力2千キロワット、年間削減量約5千トンという実体は、北陸新幹線全体の消費電力量やJR西日本のCO2排出量と比較すると限定的です。太陽光から水力への切り替えで再エネ比率が21%から26%に上がるという数字も、残り74%の電源構成や、再生可能エネルギー100%運転という目標がいつ達成されるのかという物語上の到達点が示されていません。この記事の隠れた前提は「水力発電であれば新幹線が環境に配慮した乗り物になる」という点です。

花立発電所の建設イメージ(北陸電力提供) 工事の安全を祈願する松田社長(中央)=小松市浜田町の菟う橋ばし神社 北陸電力は18日、北陸新幹線の運転用に電力を供給する水力発電所「花立発電所」の建設工事を小松市内で開始した。2030年5月に運転、供給を始める。新幹線専用の水力発電所が新設されるのは全国初という。北陸新幹線は既に太陽光発電の電力を使用しており、水力からの供給により再生可能エネルギーの比率を21%から26%に拡大する。 18日は小松市浜田町の菟橋神社で安全祈願祭・起工式が行われ、関係者約30人が無事の完成を願った。松田光司社長は式辞で「新幹線がさらに環境に配慮したモビリティー(乗り物)となり、カーボンニュートラル社会の実現に向け、大きく推進する」と述べた。越田幸宏副市長、石原利信JR西日本執行役員金沢支社長が順に祝辞を贈った。 花立発電所は大日川上流に設けられる。発電出力は2千㌗、年間発電電力量は約1130万㌗時、年間の二酸化炭素削減量は約5千㌧。北電の水力発電所は133カ所目となる。 北電とJR西日本は、遠隔地の設備で発電した電力を調達する「オフサイトPPA(電力販売契約)」を基に、新幹線に供給する。北電管内で水力による同PPAは始めて。 北陸電力は21日に社債100億円を発行する方針を固めた。機関投資家向けで償還期間は5年。火力発電所の改修、改良工事費用などの設備資金とする。主幹事会社はみずほ、SMBC日興、大和、東海東京の証券4社となる。

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