制度・政策

令和8年度第1回「二酸化炭素回収・貯留環境整備調査等事業費補助金」の採択結果について - enecho.meti.go.jp

enecho.meti.go.jp 2026-05-15
経済産業省が令和8年度の二酸化炭素回収・貯留環境整備調査等事業費補助金の第1回採択結果を公表した。

専門家の視点

この補助金の採択結果は、CCS(二酸化炭素回収・貯留)事業の実体が「調査段階」から「事業化準備」へと一歩進んだことを示しています。しかし、ここで注目すべきは「採択された事業」の内容そのものよりも、制度の設計と実行レイヤーの間に存在する非対称性です。補助金は交付されましたが、実際に地下貯留を実行するための「誰が」長期モニタリングや漏洩リスクの責任を負うのか、という実行主体の明確化は依然として曖昧なままです。 物語としては「環境整備調査」と銘打たれ、脱炭素実現への道筋が描かれていますが、期待先行の構造が潜んでいます。市場や投資家はこの補助金を「CCS事業の本格化」と解釈し過熱する可能性がありますが、実体としては貯留層の評価や法規制の整備がまだ完了していないため、時間軸がずれています。この補助金は「調査」の枠を出ておらず、実証段階に移行するためには、さらに数年単位の制度設計と地元同意が必要です。 隠れた前提は「日本の地質条件がCCSに適している」という点です。実際には、適地の特定や地震リスクの評価が進んでおらず、この前提が崩れた場合、物語全体が虚構に変わるリスクがあります。

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