制度・政策

【アメリカ】EPA、2027年以降適用の新排ガス基準の適用延期提案。EV割合予想引下げ

2026-05-17
米EPAが2027年以降の新排ガス基準「ティア4」の適用を延期し、EV割合の予想を引き下げる改定案を発表した。

専門家の視点

EPAが2024年制定のティア4基準を2027-2028年分撤回する改定案は、単なる規制緩和ではなく、実体として自動車業界の現実的な移行ペースに合わせた調整です。当初想定よりEV普及率の予想が引き下げられた背景には、充電インフラやバッテリー供給の制約など、技術的・社会的な壁が存在します。このニュースは「規制延期=脱炭素の後退」という物語で語られがちですが、実際には排出削減という目的と、EV義務化という手段の間に齟齬が生じていたことを露呈しています。特に「目的と手段の倒置」のズレが顕著であり、KPIとしてのEV比率達成が目的化していなかったかが問われます。また、今回の改定が自動車メーカーにとってのコスト負担軽減になる一方で、環境NGOや早期EV投資をした企業にとっては不利益となる「省略された利害関係者」が存在します。比較基準も、旧基準と新基準のどちらをベースラインとするかで評価が変わるため注意が必要です。日本企業やGX人材への示唆としては、米国規制の不確実性を前提に、特定の技術や時期に依存しないポートフォリオ戦略と政策リスクの分散が不可欠となります。

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