欧州委員会、中国系パワコンを政策支援の対象外に - ニュース - メガソーラービジネス plus - 日経BP
欧州委員会が中国系パワーコンディショナーを政策支援の対象外とする方針を示し、再エネ関連企業の調達・事業計画に影響を与える可能性がある
専門家の視点
中国系パワコン排除という欧州の政策判断は、実体と物語の間に明確なズレを抱えています。実体として欧州市場は中国製パワコンの価格競争力と供給能力に依存してきた経緯があり、これを外せば短期的な調達コスト上昇と納期遅延が避けられません。物語では域内製造とサプライチェーン強靱化を掲げますが、欧州勢に同規模の生産キャパシティはまだなく、実行レイヤーが追いついていない状況です。ここでは「安全保障」という物語が経済合理性を上書きし、実体が翻訳されないまま政策が先行する構造が生まれています。隠れた前提は、中国系排除が即座に欧州の再エネ導入加速につながるという見立てですが、実際は移行期間のコスト増が投資判断を鈍らせる逆効果の可能性もある。次の観測点は、域内メーカーの増産計画と調達代替先の確保スケジュールです。時間軸で見ると、この政策は3年単位で効果が表れる一方、短期的な市場混乱は避けられません。日本の再エネ事業者にとっては、欧州の調達制約が世界市場の需給逼迫を招き、国内調達価格にも波及するリスクがあります。