再エネ・技術

黒四(クロヨン)電力を富山県内に…関西電力と包括協定へ データセンターや半導体工場誘致の起爆剤へ 再生可能エネルギーの “地産地消” めざす - TBS NEWS DIG

TBS NEWS DIG 2026-05-15
関西電力と富山県が、黒部川第四発電所のクリーン電力を活用したデータセンターや半導体工場の誘致に向けて包括協定を締結する方針。再生可能エネルギーの地産地消を目指す。

専門家の視点

黒部川第四発電所の送電線を富山県内に引き込む構想は、関西圏向けに設計された既存インフラの一部を地元に還元する点で、物理的な実体と地域経済の物語が結びついた珍しいケースです。ただし、ここで問うべきは再エネの「地産地消」という言葉の宛先です。黒四の電力は元々、関西圏の産業や都市機能を支えるために存在しており、富山県内への供給シフトは、電力系統の運用上の制約や関西側の需給バランスに影響を与え得ます。この点が「地産地消」の美しい物語の中では省略されています。また、データセンターや半導体工場は発電所の近くに立地しても、送電線の容量や系統連系の手続き、さらには人材確保という実行レイヤーが追いつかなければ、誘致は進みません。期待先行の構造であり、次に注視すべきは、関西電力と富山県がどのような工程表と需給調整の具体策を協定に盛り込むかです。エリア需要の変化が既存の送電インフラをどう再編するか、という観点が抜け落ちると、この構想は地域振興のスローガンに留まります。電源立地と需要創出が同時に動く時間軸の設計が、真の実体化の分岐点です。

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