排出量算定

ソフトウエア開発のCO2排出量算出 IT業界に宿題、不備は事業リスクに - 日経クロステック

日経クロステック 2026-05-14
ソフトウエア開発のCO2排出量算出がIT業界の課題となり、不備があると事業リスクに発展する可能性がある記事。

専門家の視点

ソフトウエア開発のCO2排出量は、スコープ3のカテゴリ11として算定対象になりますが、多くのIT企業では把握が進んでいません。実体として、排出源はデータセンターや開発端末の電力消費だけでなく、クラウドサービスの利用に伴う上流工程の排出まで広がります。しかし、算定基準が複雑で、特にクラウド事業者が提供する排出データの粒度が不十分な場合が多く、実体が可視化されないままです。 ここで問題となるのは、物語の欠落です。排出量の算定が「やるべきこと」として語られる一方で、その目的が「規制対応」なのか「顧客要求への応答」なのかが明確にされていません。目的が曖昧なままでは、KPIも定まらず、算定の精度や更新頻度もぶれます。さらに、実行レイヤーの欠落も深刻です。開発現場に排出量の意識は浸透しておらず、環境部門と開発部門の連携が機能していないケースが大半です。 隠れた前提は「排出量の算定が事業リスクになる」という構図です。実際には、開示義務の範囲や調達要件の厳格さは段階的にしか強化されないため、現時点で過剰にリスクを恐れる必要はありません。

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