電力広域的運営推進機関(OCCTO)。2025年度「脱炭素電源入札」結果。再エネ支援の蓄電池等は限定的、LNG専焼火力が突出増で「脱炭素」の看板は色褪せる。原発は大間と泊1号機(RIEF) - 一般社団法人環境金融研究機構
OCCTOの2025年度脱炭素電源入札で、LNG専焼火力が突出して増加し、再エネ支援の蓄電池等は限定的で、脱炭素の看板が色褪せる結果となった。
専門家の視点
2025年度の脱炭素電源入札で、LNG専焼火力が突出して増加し、再エネ支援の蓄電池等は限定的な結果でした。「脱炭素電源」という制度名と実態の間に、明確なズレが生じています。 この入札制度は、既存の火力発電を維持しながら脱炭素化を進める「過渡期の橋渡し」を目的としています。LNG専焼は確かに石炭よりCO2排出が少ないですが、それでも排出はゼロではなく、将来の水素・アンモニア混焼への転換が前提です。 ここでの構造的な問題は、制度が「現在の排出削減」ではなく「将来の転換可能性」を評価している点です。つまり、物語先走りの構造です。予算枠が限られる中で、確実に実績を出せる既存技術に投資が集中した結果、革新的な蓄電池技術が選別から漏れたとも読めます。 次に見るべき観測点は、選定されたLNG火力の実際の稼働状況と、将来の水素転換に向けた具体的なロードマップです。また、原発の大間と泊1号機が選定されたことは、長期安定電源としての位置づけが評価されたものの、運転開始時期の不透明さが課題です。 この結果は、脱炭素の看板そのものの意味を問い直すものです。