再エネ・技術

住商・川汽・郵船、船舶向け燃料アンモニア供給の実証事業が補助金に採択 - シンガポール新聞社

2026-05-17

専門家の視点

船舶向けアンモニア燃料の供給実証が補助金に採択された事実は、脱炭素燃料の需給チェーンを「作る」段階から「動かす」段階へ移した点で、実体が前進しています。しかし、この実証が成功しても、アンモニアの国際規格やバンカリング設備の整備、そして何より船主が燃料コスト上昇を受け入れる経済性が未確定である以上、商業化まで距離があります。ここには、供給側の実証が先行し、需要側の採算性という実体が翻訳されていない構造的なズレがあります。また、シンガポールを拠点に選んだことは、アジアの寄港地で供給網を構築する現実的な布石ですが、日本国内の港湾インフラとの整合性という隠れた前提への問い直しが必要です。次の観測点は、実証で得られるアンモニアの燃焼特性データを、国際海事機関の規則策定にどう反映させるかです。日本の商社と海運大手がリスクを取って実証を主導する構図は、官主導の水素戦略との対比で、民間主導の現実的な時間軸を示しています。実体と物語の溝は、規格と経済性という二つのハードルを越えた時にしか埋まらない構造です。

エネルギー(低・脱炭素) 海運・物流・ハブ 住友商事、川崎汽船、日本郵船が共同で申請した住友商事を幹事法人として実施するシンガポールにおける船舶向け燃料アンモニア供給に関する実証事業について、2026年3月23日付で経済産業省が日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC)に拠出して行われる令和6年度補正「グローバルサウス未来志向型 共創等事業費補助金(大型実証 ASEAN加盟国:第2回公募)」に採択された。3社が4月23日発表した。 発表によると、同実証の目的は次世代クリーン燃料として期待される燃料アンモニアの商用化に向けた基盤作りの促進で、シンガポール政府がバンカリング船に求める要件を充足するバンカリング船を活用し、アンモニアを燃料とする船舶に対して船舶間で直接アンモニアを移送する「Ship to Ship方式」(STS)による燃料供給を実施する。同事業は共同申請した3社における初のアンモニアバンカリングの実証で、同実証を通じて、本格的な商用サービス開始に向けた安全基準の策定やオペレーションの最適化を図る。 現在、アンモニアは主に肥料や化学品用途として年間約2,000万トンが国際的に取引されている。船舶による輸送も広く行われており、アンモニア輸送船同士によるSTS移送の実施事例もある。一方、アンモニアは毒性を持つため、船舶向けの供給にあたっては、安全対策や専用機器の導入検討、国際的に統一された安全基準やオペレーションガイドラインの策定が課題となっている。 同実証では、供給設備の適正性調査、供給時のリスク管理、作業手順の確立、環境面・安全面の評価を行い、燃料アンモニアの安全かつ持続可能な供給の実現可能性を検証する。 ※関連記事「住友商事・川崎汽船・日本郵船、新造アンモニア燃料供給船に関するMoU締結」 -エネルギー(低・脱炭素), 海運・物流・ハブ 東洋エンジニアリング(TOYO)と三井海洋開発(MODEC)は2025年6月13日、ベンガルールにGlobal Capability Centre(GCC)として、TOYO MODEC OFS Ind ... 日本航空は2021年8月26日、完全子会社で国際線専門の格安航空会社ZIPAIR Tokyoが9月7日(火)運航開始する成田‐シンガポール線のコードシェア便の貨物スペースの販売を開始した。 搬入取扱上 ... シンガポールに本社を置く日系コンテナ船社OCEAN NETWORK EXPRESS PTE.LTD.(ONE社)は2023年11月6日、必要な関係当局の承認をすべて取得し、TraPac LLC(Tra ... 阪急阪神不動産、Boustead Projects Limited(本社:シンガポール、会長:John Lim Kok Min)、100%連結子会社であるMBK Real Estate Asia Pt ... シンガポール航空日本支社は、2020年12月1日(火)~2021年1月3日(日)の期間中、大阪(関空)=シンガポール路線で毎日運航する3便のうち1便(SQ619便とSQ618便)を、ボーイング787- ...

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