(記者解説)ホルムズ封鎖の教訓 脱化石燃料、再エネ拡大へ戦略転換を 香取啓介、福地慶太郎
専門家の視点
ホルムズ海峡封鎖という地政学リスクが、日本のエネルギー政策の物語を強制的に書き換えようとしています。ここでの中心的なズレは「物語先走り」です。再生可能エネルギー拡大が安全保障に直結するというビジョンは確かに正しいのですが、現実には再エネの主力電源化に必要な系統増強・蓄電池・調整電源の整備が追いついておらず、実体が物語に追従していません。 また原子力について、使用済み核燃料処理という未解決の課題を挙げつつも、具体的な処理スケジュールや最終処分地の選定工程が示されず、政策の実効性が不明瞭です。記事は「脱化石燃料」を結論に据えますが、その過程で液化天然ガスや水素など移行期の橋渡しエネルギーをどう位置づけるかの記述が欠落しており、段階的移行の設計が見えません。 ここで問い直すべきは、エネルギー自給率向上と脱炭素を同一視する前提です。再エネ拡大は輸入依存を下げますが、太陽光パネルや蓄電池の原材料は依然として海外調達に依存します。次の観測点は、輸入途絶時の代替調達網の構築ではなく、国内の再エネ発電設備の建設ペースと系統接続の待機量です。
メールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするlistはてなブックマークでシェアする日本に到着した米国産原油を積んだタンカー=4月26日、千葉県袖ケ浦市沖、本社ヘリから、嶋田達也撮影 [PR] ・ホルムズ海峡が事実上封鎖され、化石燃料への依存リスクが浮き彫りになった ・再生可能エネルギーの拡大は脱炭素のために不可欠で、安全保障の向上にもつながる ・国内の原子力発電は使用済み核燃料の処理など、十分に活用していくには課題が多い ホルムズ海峡の事実上の封鎖は、私たちの生活を… ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません お気に入りのニュースサイトをGoogleで優先的に表示できます。今すぐ「朝日新聞」をかんたん登録 メールでシェアするFacebookでシェアするXでシェアするlistはてなブックマークでシェアする連載記者解説前の記事令和の政治改革に向けて 政治資金の決着や選挙制度の検討必要 デジタル企画報道部・吉田貴文2026年5月4日5時00分
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