企業動向

巨額赤字のホンダ、「脱エンジン」の旗降ろす 「想定外」の誤算とは - 毎日新聞

2026-05-14
ホンダがトランプ政権の政策によりEV需要減少で脱エンジン戦略を転換した事例。大手企業のGX計画の現実的な見直しを示す動き。

専門家の視点

ホンダが2040年までに全四輪車をEV・FCVにする「脱エンジン宣言」を撤回し、上場以来初の巨額赤字に陥ったという記事です。実体として、ホンダは2026年5月期に最終損益4239億円の赤字を計上し、三部社長が「目標は取り下げる」と明言しました。EVに経営資源を集中した背景には、米バイデン政権のEV推進や中国・日本の脱炭素政策があったと説明されています。 語られ方を見ると、「苦境」「巨額赤字」「旗降ろす」といったネガティブなフレーミングが強く、「想定外の誤算」という表現で外部環境の変化に原因を帰しています。一方、ホンダの意思決定自体が政策依存度の高い戦略だった点や、EVシフトの前提となった市場予測の甘さについては深掘りされていません。 ここには「規模と効果のギャップ」というズレが顕著です。巨額の投資に対してEV販売が伸びず、赤字転落という結果を招きました。また、記事は「各国の状況を受け」と語ることで、ホンダ自身の判断ミスをやや曖昧にしています。省略された利害関係者としては、日産子会社化計画の頓挫や、部品サプライヤー・販売店への影響が十分に描かれていません。 読者や業界は「EVシフト不可避」という期待を持っていましたが、実際には政策の不確実性や需要の鈍化により、その期待は大きく裏切られました。日本企業・GX人材への示唆は、脱炭素戦略は単一技術への過度な依存を避け、複数シナリオを想定した柔軟なポートフォリオ経営が不可欠であるということです。

決算について記者会見に臨むホンダの三部敏宏社長=東京都新宿区で2026年5月14日午後1時51分、鈴木紫門撮影 苦境に陥っていた日産自動車を子会社化しようとする勢いだったホンダが一転、上場以来初の巨額赤字に沈んだ。 「実現は非常に困難。目標は取り下げる」。三部敏宏社長は14日、2040年までに世界で販売する四輪車を電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)にする「脱エンジン宣言」の旗を降ろした。 ホンダがEVに経営資源を集中した背景は、主要市場で進んだ「脱炭素」だ。米国ではEV普及に向けた後押しが21年のバイデン政権発足後に加速した。中国でも急速にEVが広がり、日本でも政府がEVなど次世代自動車の後押しに本腰を入れ始めた。 こうした各国の状況を受け、その年の4月に就任した三部社長は… アシモ、ジェット機…遺産多数も 巨額赤字ホンダ、再起への道は 5/14 15:23 ホンダ、最終損益4239億円の赤字 上場以来初の最終赤字転落 5/14 13:58 「断腸の思い」 ホンダ・三部社長、「脱エンジン」計画の誤算認める 3/12 21:03 <写真特集>ホンダ、ポケモン「コライドン」を乗り物に 3/8 12:22 ホンダの人型二足歩行ロボット「P2」に「技術のノーベル賞」 4/28 18:00 「単独では生き残れない」 統合破談1年、日産・ホンダが再接近 2/12 06:00 あわせて読みたい Advertisement この記事の筆者 田中韻

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