企業動向

ドンナイ省で日系の「次世代型脱炭素工業団地」が起工(ベトナム、日本) | ビジネス短信 - ジェトロ

2026-05-13
ベトナムで日系企業による次世代型脱炭素工業団地の起工式が行われ、日本のGX技術を活用した環境配慮型の産業集積が進む。もしくは記事がプレスリリースに近いが、対象読者にとって実務上無視できないため。」(補足:判断に迷いましたが、事業の類型(工業団地開発)が派遣・事務スタッフの業務に直接影響する可能性があること、また国際的なGX展開の実例として重要と判断し「通す」としています)

専門家の視点

この記事で指摘される「次世代型脱炭素工業団地」は、実態として天然ガス(CNG)への燃料転換と太陽光発電の検討に留まっており、脱炭素の定義が極めて緩いと言わざるを得ません。CNGは石炭や石油より排出量が少ないとはいえ、依然として化石燃料であり、2050年ネットゼロ目標に整合するとは言い難い。記事は「ガソリンや軽油より有害ガスが少ない」という相対的な比較基準を持ち出し、脱炭素という絶対目標をすり替えています。また、屋根置き太陽光は「検討中」と曖昧で、導入規模や再エネ比率の具体的な数値は一切示されていません。さらに、ドンナイ省のLNG火力発電所建設や「空港都市」構想を肯定的に描写する一方、これら大型開発がもたらす追加的な排出量や環境負荷への言及はなく、省略された利害関係者として地域住民や生態系への影響が無視されています。「脱炭素」はあくまでプロジェクトの差別化用語であり、現時点では「低炭素」ないし「燃費改善型」と表現するのが正確でしょう。日本企業が海外で「脱炭素」を謳う際には、基準や実効性を厳密に検証しないと、グリーンウォッシング批判を招くリスクがあります。

このページではjavascriptを使用しています。 日系大手商社の双日の現地子会社ロンドウック3インダストリアルパークは4月23日、ベトナム南部のドンナイ省でロンドウック第3工業団地(LD3)の起工式を開催した。式典には、ドンナイ省党委員会のボー・タン・ドゥック副書記や同省人民委員会のグエン・ティ・ホアン副委員長、在ホーチミン日本総領事館関係者など、日越両国の官民関係者が多数出席した。 双日はベトナムで1996年から工業団地開発事業を展開しており、LD3は同省内で3件目となる。ロテコ工業団地およびロンドウック工業団地に次ぐ同団地は、「次世代型脱炭素工業団地」をコンセプトに開発される。 式典のあいさつで、双日の橋本政和常務執行役員 航空・交通インフラ本部長は、「これまでドンナイ省で培った工業団地運営の経験を生かし、雇用創出や人材育成を通じて地域発展に貢献したい」と述べた。グエン・ティ・ホアン副委員長は、「同事業が2050年温室効果ガス排出量ゼロを目指す国家方針(2021年11月9日記事参照)に沿うもの」として期待を示した。 LD3は環境負荷低減を重視し、団地内パイプラインを通じて、ガソリンや軽油と比べ有害なガスが少ないとされる圧縮天然ガス(CNG)の供給(注1)を予定しているほか、屋根置き太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー導入の検討を進めている(2026年4月8日ジェトロヒアリング)。立地面でも、建設中のロンタイン国際空港まで約15分と近く、物流や人の移動において高い利便性を備えている。総面積は245ヘクタール、第1期工事は2027年2月の竣工(しゅんこう)を予定している。 ベトナム国会は4月24日の本会議で、ドンナイ省を中央政府直轄市「ドンナイ市」とする決議を可決した(政府電子新聞4月24日)。同市は4月30日に発足し、省から国内7番目の中央直轄市に移行した(注2)。背景には、同省がホーチミン市に続く南部経済の中核として存在感を高めていることにある。多くの工業団地を抱え、2025年のGRDP(地域総生産)成長率は前年比で9.63%と政府目標(8.5%)を上回った。2025年12月には南部のベース電源となる国内初の液化天然ガス(LNG)火力発電所(2026年1月5日記事参照)やロンタイン国際空港など大型開発も進む。ドンナイ市は、ロンタイン国際空港を中核に、ハイテク産業や物流、イノベーションなどの様々な分野で、南部地域経済を結ぶ拠点として「空港都市」の構築を目指している。 (注1)CNGを供給する会社であるSojitz Osaka Gas Energy Company Ltd.(SOGEC)は、双日と大阪ガスの合弁企業。ロンドウック工業団地、Phu My 3工業団地で天然ガスを供給するほか、産業用途向けに天然ガスを供給している。 (注2)これまで中央直轄市は、ハノイ市、ハイフォン市、ダナン市、フエ市、ホーチミン市、カントー市の6市。 ビジネス短信 0e5e237e62d8b0b6 メンバーズ・サービスデスク(会員サービス班) E-mail:jmember@jetro.go.jp

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