【EU】大手企業12社、サーキュラーエコノミー法で共同書簡。野心的な制度設計要請 | Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs - Sustainable Japan
大手企業12社がEUのサーキュラーエコノミー法に対して野心的な制度設計を求める共同書簡を発表
専門家の視点
欧州大手企業12社が共同書簡で、サーキュラーエコノミー法に野心的な制度設計を求めた動きです。ここには「期待先行」の構造が明確に表れています。企業側は資源価格高騰や供給網の脆弱性という実体を先取りし、法制度に高いハードルを事前に課そうとしているからです。次の観測点は、EU執行部が提案するリサイクル材の使用目標率と、企業が自主的に掲げる目標との乖離幅です。米国や中国の産業政策と比較し、EUが循環経済を「成長戦略」として輸出できるかも同時に問われます。欧州企業は規制強化を競争優位に転換する一方、中小企業の執行能力が追いつかない非対称性が生じることも見逃せません。企業書簡が掲げる「廃棄物削減」と「資源自立」という二つの目標は、技術的には両立しにくいものがあり、その矛盾を制度がどう調整するかが成否を分けます。日本企業にとっては、EU規制を「対応すべきコスト」と捉えるか、「参入障壁を突破する設計基準」と読み替えるかの構造選択が迫られている事実です。この法整備の行方は、世界の資源循環ビジネスの基準点を塗り替えるため、国内の素材産業は今から仕様変更の視点で睨むべき局面にあります。