焦点:米太陽光パネル工場、トランプ政権の「脱中国」政策が直撃 - Reuters
米国で進む太陽光パネル工場建設がトランプ政権の脱中国政策により直撃を受け、業界に混乱が生じている現状を報じる。
専門家の視点
米国太陽光パネル工場の建設ラッシュは、バイデン政権時代の物語(補助金で国内製造を育成する)に基づく投資です。ところがトランプ政権の関税政策という新たな現実が、輸入原料コストを急騰させ、工場の事業計画そのものを崩しています。ここで起きているのは、物語の前提が実体によって覆された構造です。補助金頼みのビジネスモデルは、政策が反転すれば数年のうちに成立しなくなる脆弱さを抱えていました。時間軸の問題として、政策の可逆性を織り込まなかった投資判断が、今になって負荷として顕在化しています。問題の核心は、中国依存からの脱却という物語と、現実のサプライチェーンがまだ中国に依存しているという事実の非対称性です。次の観測点は、既存の工場が稼働率を維持できるかどうかではなく、政策変更のたびに投資判断が揺れ動く構造が続く限り、米国の太陽光製造基盤は地盤沈下を免れません。日本企業のGX投資も、政策の可逆性を前提にしたリスク設計が不可欠です。