東ソー、老朽石炭火力を更新 4種燃料混焼のバイオマス発電所稼働 - kankyo-business.jp
東ソーが老朽化した石炭火力発電所を4種燃料混焼のバイオマス発電所に更新し稼働を開始した。
専門家の視点
老朽石炭火力の更新という実体が、4種燃料混焼という物語で語られる典型例です。石炭を完全に退役させずバイオマス混焼に移行するのは、既存インフラと送電網を活用しながらCO2排出削減を図る現実解ですが、ここには構造的なズレが二つあります。一つ目は、バイオマス燃料の調達持続可能性です。化石燃料と異なり、調達量と価格が天候や国際需給に左右されやすく、長期安定的な燃料確保が実行レイヤーとして具体的に見えていません。二つ目は、「混焼」の割合そのものです。4種燃料のうちバイオマスが高比率でなければ、石炭火力の延命措置と見なされるリスクを常に抱えます。この構造は、実体が物語に追いついていない物語先走り型ではありません。むしろ実体は確実に動いており、発電所稼働は事実です。問題は、その先の燃料調達計画とCO2削減効果のKPIが外部から検証できない点です。次の観測点は、年間のバイオマス調達量と混焼比率の実績公表時期です。ここが明確にならない限り、老朽化更新という実体は、脱炭素の物語として社会に十分に翻訳されない構造です。