古河電工、ENEOS、住友倉庫、SAFを活用したGHG排出削減の取組み推進について
古河電工、ENEOS、住友倉庫の3社が航空輸送分野の脱炭素化に向けSAFを活用したGHG排出削減の取り組みを推進する。
専門家の視点
航空輸送の脱炭素化は、技術的にはSAF(持続可能な航空燃料)の普及という明確な解がある一方、その供給量と価格が実体として未成熟です。今回の3社連携は、ENEOSという燃料供給者、古河電工という需要家および物流事業者、住友倉庫という輸送・保管の専門家が並ぶ点で、サプライチェーン全体の排出削減という物語を実行レイヤーに落とし込む試みです。 ここでの構造的ズレは「期待先行」です。SAFの商業生産はまだ限定的で、現状は既存ジェット燃料に数%混合するに留まります。記事は連携の枠組みを伝えますが、具体的な削減量や調達量、コスト負担の帰属が示されていません。つまり、物語は「脱炭素化の推進」ですが、実体としてのSAF普及スピードと価格競争力が追いついていないのです。 専門的には、SAFの原料調達(廃食用油や未利用木材)の国際競争が激化しており、日本国内での安定調達が最大の隘路です。この連携で本当に問われるのは「誰が原料を確保するか」です。3社のうち、原料調達の主導権を握る主体が定かでない限り、枠組みは絵に描いた餅に留まります。